気血動の変化(MSさん)

     基礎科終了レポート

                         

 

2009年4月に長女が入会し、料理方法のほかに、「人」として、いろいろな重要なポイントを教授されていると思いました。そこで、私も、家庭の料理人として、社会人として、多くを学びたいと思って入会いたしました。基礎科前期を終了するにあたり、入会前と比較して、どのように「心」と「体」が変化したかを、「気」「血」「動」に分類して、思いつくまま、記してみました。

 

[]について

 変化したことを、一言でいうなら、「自分を愛する」「自分を大切にする」(※1)ように、考え方が変わり、自分以外の人や物に感謝し、余裕ある行動も少しづつできるようになったことです。自分の行動や考え方が家族のために奉仕しているという考えはないと思っていたけれど、時によっては、どれほど家族の負担になっていたか? 今まで、そんなことは考えず突っ走ってきました。しかし、自分の内面を見つめることによって、私の中の固まっていた何かが融けだした感じがします。まず、自分のために行動する、そのように考えることにより、全身に「良いエネルギー」が循環し始めました。それに伴い、周りの状況もいい方向へ流れ出し始めました。気持ちの持ち方、考え方で、自分が楽になる、気づいていたけれど実践できない自分、そのことにようやく気づきました。知識としてわかっていても、それを活用する知恵を持たないといけないと思っています。

 また、「今」を大切にしようとする自分もいるようです。

 

[]について

 最も健康に大切な料理について、どのように変化したかを書いてみます。

私は、家庭科の教科書のメニュー(魚肉は1/2量、脂肪分1/2量)的な料理を栄養素のバランスを考えて作っていたことは、自分の中で密かな自慢でした。そして、添加物は使わず、洗剤もほとんど使わず、可能な限り手作りで、田舎の新鮮野菜を可能な限り使用することで、満足していました。けれども、以下にあげるとおり、もっと、食べ物を、料理法を、考え方を、基本的な部分を、見落としていたのです。何故、体調不良なのか、何故、改善しないのか、私と家族の体や心を見つめなければいけなかったと反省しています。※2

@     だし

市販のだしは使ったことありませんが、鰹節・いりこ・昆布を基本だしの5倍くらい使っていました。だし取り後、佃煮を造り、二番だしを取っていましたが、量的に、もったいなかったです。ひょっとしたら、私の軽い橋本病は昆布の摂り過ぎが一因かもしれません。

A     甘味料

てんさい糖・キビ・黒砂糖・みりんで甘みをつけていました。玉葱の甘さ、よく煮込んだ野菜の甘さに驚いています。素材を活かしきれなかったのが残念です。素材に申し訳なかったです。※3

B     料理法

どんなに遅く帰宅しても、ストレス解消になるので、料理はつくりましたが、短時間で仕上げないといけないので、カットの乱雑さ、強火で煮る等、本当に野菜さんたちに謝りたいです。

また、時間に追われて作った場合、気分が安定しないときに作った場合、家族は、わかっていました。心をこめて作った料理は、家族から「おいしい」と言われます。今は、丁寧に心を込め、素材のそのままを壊さないような調理をこころがけています。

C     お茶と水分

白湯・緑茶は今も変わりませんが、緑茶の服用回数が減りました。薬草茶(はと麦・どくだみ)も飲んでいましたが、今の5倍程度の量を入れて強火で短時間にしあげていました。これももったいなかったです。現在は薬草茶主体ですが、三年番茶も煮出すことにしました。

 水分(お茶など)は、1回に400ml飲むなど、努力して1日量を1500mlくらい摂取していました。そのためか、夕方に少し、足の浮腫を感じることもあり、冷えもあったようです。今は、飲みたいときに飲みたい量を摂取するので、無理がありません。

昨年、マンションの庭で採集した「どくだみ」(30L袋を2袋)は、薬局で購入したものより遥かに香り豊かで、その香りに癒され、本当に排毒される感じがしました。※4

D     主食・副食

白米・玄米・胚芽精米・胚芽麦のいずれかを使用し、副食の品数を揃えていました。

最近は、玄米が大変おいしく、特に雑穀入りだと、丼1杯いただく感じです。副食は、味噌汁ともう1品あれば満足です。(本当に1汁1菜と雑穀入り玄米ご飯)

しかし、最近は、白身の魚やお肉入りスープや鍋物が欲しくなります。

E     秤量

全て目分量、自分の勘のみを頼りにしていました。しかし、基本が身につくまでは、

秤量することが必要と思いました。※6

F     お菓子

以前から、おやつをする機会は少なかったですが、食後に脂っこいもの以外何でもいただいていました。今も、お菓子をいただくなら食後に、小豆の入った饅頭、味噌や醤油の煎餅、蓮根・玄米・黒砂糖の入った飴などをいただいています。チョコレートが異様に欲することがありますが、1個(枚)いただければ、十分です。

G     パン

市販のパンは、添加物のにおいや味がするし、油っこいので、食べることができません。そこで、ホームベーカリーでパンを作っています。以前は、砂糖やバターも入れていましたが、今は、地粉、塩、玄米水あめ、レーズン、胡桃が、材料です。

H     豆類とその製品

もともと、豆類は、食していましたが、さらに、最近は頻度が高くなりました。納豆は毎日1箱、玄米ご飯には、必ず黒豆と小豆を入れる、油あげや厚揚げの煮物、豆腐は味噌汁などにいれるなど、最高の蛋白質源と考えていただいています。

 

 

 

[動]について

 体を柔らかくし、ストレス発散のためにだけ、体を動かしていました。現在は、自分の体と心と向き合うために、運動します。そして、それが生活の一部となっています。体を動かすことによって、自分を観察するので、今の自分の体調が手にとるようによく分かるようになってきました。

 

 

[気][血][動]に分類して、変化をみてきましたが、今度は、11月後半から12月頃の体調不良を乗り越えたあとの目に見える喜ばしい変化などを述べます。

@       まず、自分のためにと思えるようになった※1

A       「これをせねばならぬ」から「今はできることでいい」という気持ちになった※5

B       娘たちは、娘たち。自分は、自分。そのように思える自分もいるようになった※1

C       朝の目覚めがいい

D       体が柔らかくなった

E       気道のつかえが、楽になった

F       睡眠時間少なくても疲れを感じなくなった

G       背中のしみが薄くなった

H       味覚の変化:きな粉のみで甘く感じる、手にとるだけでも肉や魚の匂いや味がする、など

I       膝裏の静脈瘤が少し落ち着いた

J       皮膚の乾燥感が少なくなった

K       原因不明の痛みが、出ては消え、他に移行することがあったが、自然消滅した

右背中4日間→右親指2日間→右背中5日間→左肩7日間→痛み消失※7

L       大便・小便 : 以前から便秘をしたことはなかったが、今は大便の径が大きくなり、1〜3回/日必ず排泄。小便は、睡眠時に行くことはなくなった。

M       舌 : 舌辺縁に鮮明についていた歯痕が、薄くなった。舌苔の色調が単一になってきた。舌に潤いが出てきた。

N       咀嚼 : 職業柄、多忙と同一時刻に食事ができなかったため、早食い・過食だったが、そんなに胃腸症状は悪くなかった。しかし、正規職員からパートになったので、そんなに急いで食事をする必要もなくなった。また、玄米食のため、味わいながらよく噛む習慣ができつつある。

O       顔や毛髪の色 : 顔色や髪の毛の色がよくなった、顔の表情も明るくなったと、言われるようになった。

P       脂質異常症と橋本病 : 検査値の結果待ちです。

Q       肩や背中のはり : はりは、少しずつ改善された。可動範囲が広くなった。

 

 

このように、体調不良を過ぎるといい変化が現れてきました。「続けることに意義あり」です。他人の批評や評価に左右されずにマクロビオティックを選択した自分に乾杯です。今現在、私に現れている症状や不調のあらゆる原因は、すべて自分なのです。自分が変わると、周りの様子が変わってくる、最近、特にそのように思うようになりました。※8

  

そして、人生のいろいろな問題の考え方を、教授していただいた、岡田恭子先生に感謝いたします。また、体調不良時に岡田先生の著書と出会い、果敢に受講した長女にも感謝します。家族全員が、体と心の健康を目指して、更に、努力したいと思っています。※9

 

 

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恭子から一言

※1
まずは、「自分だけ仕合せ」になりなさい。といつも、言います。
わが身我が子のことのみを考えるな、というのと、正反対のようですが、「自分だけ仕合せ」に、は、大事な考え方のターニングポイントになります。
どんなに良い考えでも食事でも、人に言う前に、自分が仕合せになって輝いていなくて誰が、良いと思うのでしょう。

※2
私の教室にいらっしゃる方は、世の中の平均より、料理や食事に気をつけ、健康食を自認している方が多いのです。が、不調なのです。その違いが、「岡田恭子のハッピーマクロビオティック教室」に書いてある食事です。

※3
素材の持つ味を生かす調理法で、自然の甘味がでるのです。

※4
ドクダミ茶をたくさん作って持ってきてくれました。

※5
「できることは精一杯、できないことはゴメンナサイ」です。
「重荷を背負うな、責任は果たせよ」と言い換えることもできます。

※6
まずは、しっかり正確に、測る事から料理は始まります。

※7
好転反応です。

※8
この方は、マクロビオティックをやりだして、3ヶ月たったころまで、だるいなどの症状が出て、動物性蛋白質が足りないからではないか、と悩んでいました。それを励まして、続けられて、体調が全て良くなってきました。

※9
最初に、娘さんが入会して、学んでくださったのです。親子でできると言うのは良いですね。